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28周年の夜は更けて [音楽と友達]

さて、5月21日の奈良の夜編です。

私とnaturalhoneyさんはみんなを待っている間に立ち寄った観光案内所で興福寺旧境内登大路園地で行われる『薪御能(たきぎおのう)』のチラシを見つけました。
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ハニーさんは以前謡(うたい)を習っていらしたそうです。
私は父と祖母が自宅でサークル的に友人たちと集まって謡の練習をしていたこともあり、あの独特の節回しの響きは馴染み深いのでありました。
また以前、狂言の茂山さんの舞台の裏方をさせていただいたこともありました。
そこで二人とも演目と関係者にお!っとひらめいて、即、夕方は是非これを観よう!と決定しました。

会場についたのは6時前くらい。
さすがに日が長くなってきたのでまだまだ薪には火はともされていませんでしたが、じょじょに夕闇がおとずれ・・・。
2番目の演目の狂言「土筆」が終わった後、薪に火が入れられました。
野外舞台の幻想的な雰囲気は独特ですね。
ゆらめく炎や舞い上がる火の粉が生きているよう。
風と闇と炎と。昔の舞台はもっと深い闇の中に浮かび上がるようだったのだろうな。
厳かさも格段に違うのだろう。

野外舞台の演劇を観るとホールで観る作品よりも、すーっと魂をもっていかれるように舞台の世界観に引き込まれることがあります。
暗幕で人が作ったものではない夜の闇は、どこまでいっても闇であり、その奥にはもしかしたら人間以外のものもひっそり息をひそめているのかもしれない。
地を這うように響く低音。夜空を突き刺すような鼓と笛の音。ゆらめく炎の灯りにさそわれて、人が集まってくる。

繊細な様式美にのっとった流れるような動き。

ただでさえ奈良は時間がゆっくり感じるのに、この空間はさらに時間がゆっくりと流れていくようです。
無表情の面がゆっくり流れる空気を凛と引き締めます。

二人とも地面に腰を下ろして体操座りで舞台を見つめていました。

送迎バスと私の帰りの時間もあって、最後の演目は途中で抜けなくてはならなかったけど、厳かな奈良の夜を満喫しました。

帰り道、一人になってハタと気がつくと夕食がまだ。
京都駅でラストオーダーに間に合うか!?と言う時間に、なんとかお一人様でざるそば御前をいただきました。

舞台を見てるときはぜんぜんおなかすいてなかったのにw

最寄駅からの帰り道、コンビニの誘惑にも負けましたw(ティラミス購入)

いやはや、本当に不思議なくらい偶然が偶然を呼んだような一日でした。(*´ェ`*)

いや、呼ばれたのかな?
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たけ

あの後は、おっとなーな楽しみやったんですね(^o^)
翌日、お酒の会で春鹿さんから聞きましたが、色々イベントやってたんですね。

一日、お疲れ様でした♪
by たけ (2011-05-23 23:17) 

ヒサ

能をたしなまれるとは素晴らしいです。

僕のオジが金剛流の師範代で、よく国立能楽堂に
見に行かされましたが、 ほとんど深い眠りに落ちていました。

いや~、贅沢な時間でした(;・∀・)(笑)

by ヒサ (2011-05-24 00:05) 

ほのかまま

本当、おっとなーな時間ですね♪

私も間違いなく寝てしまいます(笑)

by ほのかまま (2011-05-24 05:37) 

うりこ

薪能、一度見てみたいとは思うのですが、近くのお寺でやるのはすごく混んでて躊躇してしまいます。
by うりこ (2011-05-24 09:47) 

mutsugo

日本芸能は、敷居が高いです。

ともあれ、充実した一日でしたね(^_^)
by mutsugo (2011-05-24 21:38) 

かなっぺ

薪能 幻想的なのでしょうね。
機会があれば観てみたいです。
ひよこさん文才あるな~(^。^)

by かなっぺ (2011-05-30 20:50) 

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